Academic Research on Donations Academic Research on Donations

寄付研究センターにより運用されている"Academic Research on Donations"は
国内における寄付研究による推進と、その発表機会の創出を行う活動の公式メディアです。

  • 民法学からみた「寄付」-寄付はどのように法的に構成されるのか-
    HAYATO KOIDE

    朝日大学法学部専任講師

    小出 隼人

    HAYATO KOIDE

    民法学からみた「寄付」-寄付はどのように法的に構成されるのか-

    1.はじめに  本稿は、「寄付はどのように法的に構成されるのか」、といった問題意識の下、民法学の観点から「寄付の法的構成」に関する学説の議論状況を概観し、今後の課題について述べるものである。 近年、日本では、台風や地震等の大規模災害が多く発生しており、災害時における被災者支援等では、寄付が積極的に活用される(1)。例えば、東日本大震災では、寄付を通じて被災者を支援する人々が多くみられ、被災地の復旧

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  • フィランソロピーの過去・現在・未来
    MASAYUKI DEGUCHI

    総合研究大学院大学・国立民族学博物館名誉教授

    出口 正之

    MASAYUKI DEGUCHI

    フィランソロピーの過去・現在・未来

    1.復活した古語としての「フィランソロピー」  「フィランソロピー」という用語はギリシア語のフィル(愛する)とアントロポス(人類)を語源する単語であり、社会のための寄付等を意味している。ただし、今日のように一般的に使用されていたわけではない。この用語は、チャリティという同義の用語に長らくとってかわられていた。 もっとも狭義には助成財団の助成活動のことを指すこともある。というのも、この古めかしい用語

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  • 義援金寄付行動を対象とした持続可能な被災地支援に関する心理学的実践研究
    TAKANARI TOMONO

    宮城学院女子大学学芸学部教授

    友野 隆成

    TAKANARI TOMONO

    義援金寄付行動を対象とした持続可能な被災地支援に関する心理学的実践研究

    1.はじめに  本稿は,筆者が所属する宮城学院女子大学学芸学部心理行動科学科で開講されている「心理学実践セミナー」の授業において,筆者担当クラスでこれまで実施されてきた義援金募集活動と,それに伴う実践的な心理学研究に基づいて執筆されたものである。 当該科目は,本学科のモットーである「心理学は,机の上だけでは学べない。」を文字通り“実践”する,1年次配当の必修科目である。具体的には,受講生は3名の担

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  • 広がる応援消費とその可能性
    KOSUKE MIZUKOSHI

    東京都立大学経済経営学部教授

    水越 康介

    KOSUKE MIZUKOSHI

    広がる応援消費とその可能性

    か  応援消費という言葉は、苦境の地域や業界を消費で支援することを意味し、2011年の東日本大震災を契機にして広く使われるようになった(渡辺, 2014; Stanislawski, Ohira, & Sonobe, 2015)。その後、2020年からのコロナ禍において、再び応援消費という言葉が注目されるようになる(Mizukoshi & Hidaka, 2020; 水越, 202

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  • ふるさと納税制度の最適な運営について考える
    YOSHITOMO NISHIMURA

    日本公共政策研究機構 客員研究員

    西村 慶友

    YOSHITOMO NISHIMURA

    ふるさと納税制度の最適な運営について考える

    さと納税  ふるさと納税制度が始まって14年が経過した。2008年4月に誕生した同制度は、順調に実績を伸ばし続けており、総務省の調査によると、初年度に約81億円だった実績額は、2021年には約8,302億円まで大きく成長を遂げた(総務省,2022)。2014年以降、各自治体が返礼品を充実させた結果、各種メディアがふるさと納税を取り上げるケースが増加し、実績件数、実績額ともに大きく成長するに至ってい

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