寄付研究センターにより運用されている"Academic Research on Donations"は 国内における寄付研究による推進と、その発表機会の創出を行う活動の公式メディアです。 冷笑する社会とボランティア――「やりがい搾取」批判を越えて 東京大学大学院教育学研究科 教授 仁平 典宏 NORIHIRO NIHEI PDFをダウンロード 冷笑する社会とボランティア――「やりがい搾取」批判を越えて 1.意識高いね 旧統一教会に対する批判報道が続いている。問題の解明・批判は徹底的にやってほしいが、思わぬ所に副作用が出ないか心配だ。それは通常の非営利の活動まで、「うさん臭い」というイメージが強くなってしまうことである。筆者は以前、ボランティアに対するマイナスイメージのパターンを明治時代まで遡って調べたことがある。社会課題解決のために尽力するのを「偽善」と見なして冷笑するのは今のSNS時代の専売 詳しく読む 詳しく読む 国際比較から考える日本人の社会貢献意識 関西大学総合情報学部教授 松本 渉 WATARU MATSUMOTO PDFをダウンロード 国際比較から考える日本人の社会貢献意識 1.日本人の社会貢献意識は高いのか低いのか 日本人の社会貢献に関する意識を調査したものとしては,内閣府の「社会意識に関する世論調査」 における質問「あなたは,日頃,社会の一員として,何か社会のために役立ちたいと思っていますか。それとも,あまりそのようなことは考えていませんか。」がある。1974年2月以来,継続的に調査されている質問である。この質問に対して「思っている」という回答は,1974年2月 詳しく読む 詳しく読む 寄付とスポーツ〜 チャリティスポーツイベントが寄付文化の醸成に貢献するために 〜 筑波大学 体育系/ Tsukuba International Academy for Sport Studies (TIAS) 助教 醍醐 笑部 EBBE DAIGO PDFをダウンロード 寄付とスポーツ〜 チャリティスポーツイベントが寄付文化の醸成に貢献するために 〜 ある調査の中で、チャリティイベントの主催者と話をしていたとき「スポーツイベントなんて本当はやらないほうがいいでしょ。お金集めて全額送ったほうが効率がいいし、そもそもスポーツは事故がね。リスクや手間を考えたらスポーツイベントなんてやらないほうがいい。でもそうじゃない。」と言われたことがある。この言葉を聞いたとき、五郎丸歩さん(元ラグビー日本代表)の発言「スポーツはやはり面倒な部分もあるとは思うので 詳しく読む 詳しく読む 高等教育と科学研究を支える寄付 鎌倉女子大学学術研究所准教授 福井 文威 FUMITAKE FUKUI PDFをダウンロード 高等教育と科学研究を支える寄付 1.高等教育と科学研究を支える寄付への期待 知識基盤社会において、大学は、知の拠点として社会の発展に寄与していくことが期待され、大学の教育研究活動の活性化は国家戦略の一つにもなっている(Fukui 2021a; Geuna & Rossi 2015)。日本では大学を支える公的資金の伸びが停滞する中、高等教育政策や科学技術イノベーション政策において寄付という財源に注目が集まり、2018年の 詳しく読む 詳しく読む 寄付とNPOの信頼―ふるさと納税制度からみる日本のフィランソロピーの行方― 大阪商業大学 公共学部 准教授 中嶋 貴子 TAKAKO NAKAJIMA PDFをダウンロード 寄付とNPOの信頼―ふるさと納税制度からみる日本のフィランソロピーの行方― 1.寄付とNPOの信頼 貧困や環境破壊などをみても、社会問題の原因は複数の問題が複雑に絡み合い重層性をなしており個々の問題の解決に取り組むだけでは本質的な問題の解決に至ることは困難である。これらの問題解決に対し、近年では、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)というボーダレスなスローガンの後押しもあり、社会的課題の解決に取り組む市民社会と政府セ 詳しく読む 詳しく読む 1 … 5 6 7 8